オランダ逍遥

いい歳してオランダへ花留学。 そんな男の日記です。

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今日は、お世話になっている菊農場のオーナーと一緒に、最先端の生産設備を持つバラ農場を訪問しました。Zaltbommel駅から車で15分位のところにあります。

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驚きのシステムでした。
35,000平米のグリーンハウスですが、外周以外に通路が全くありません。労働者も移動しません。なぜなら、農場が移動するから。

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何列もテーブルが並んでいて、テーブルにはSubstrateがセットされており(土を必要としません)、そこにバラが植えられています。テーブルが次々と労働者の前に移動してきて、出荷OKなバラがカットされていきます。

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カットされたバラは、1本ずつ、花を傷つけないようにベルトコンベアで運ばれ、選別、パッケージまで全自動です。

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以前、普通のオランダのバラ農家を訪問したことがあるんですが、何もかも全く違いますね。まるで「バラ工場」です。

来月、1週間ほど、このバラ農場で研修を受ける予定です。楽しみ。

最後に、動く農場の動いてる動画です。


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普段はオナラとかゲップとかで笑いをとっている下品なおじさん、グリーンハウスのマネージャー・ヤープ氏。

彼のメモを見て驚きました。
収穫の8週間前(短日処理開始日)に、収穫日がいつになるか、1日とずれず正確に予想しています。まさに職人芸。

こういうのはやっぱり、マニュアル化不可能なものですね。
仕事のやり方を教わっていると、そうやることに特に意味は無くって、「そんなのどっちでもいいじゃん。」って思うことがよくあります。

「花の包装紙が、この高さまで来てないとダメだ。」
「なんでですか?」
「美しくないだろう。」

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大したことでもないのに、口承でしか伝えられない「職人の知恵」なんだ、みたいに言われると、正直、「やれやれ。」という感じです。

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考えてみると「職人の知恵」現象は、こんな農業の現場だけではなくて、どんな職場でも起こりうることですね。仕事の引き継ぎなんかで感じる機会が多いです。

業務マニュアルって軽くみてる人が多いと思うのですが、そんな偽職人を作り出さないっていう意味で重要だと思いますね。
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一緒に働くグレゴルは、同い年のポーランド人です。
彼はポーランドで高等教育を受けたそうで、英語も話せます。
それだけではなくて、ドイツ語もロシア語も、中欧の言語もいくつか話せるそうです。
ポーランドには奥さんと、5歳の息子がいます。

なんでオランダで働いてるんだろう?

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「ポーランドの社会がクレイジーだからだよ。」

グレゴルがポーランドで働いていた工場では、月給200ユーロしかもらえなかったとのこと。オランダのグリーンハウスで働くと月1,500ユーロ。7.5倍も違います。

グリーンハウスには、グレゴルのお兄さんと義理の弟を含め7人のポーランド人が働いています。一方、オランダ人は4人のみ。そこに日本人の僕が1人います。

ポーランドは2004年5月にEU加盟が認められ、EU圏内で働くのに労働ビザが必要なくなりました。2007年までに100万人のポーランド人が国外に流出したと言われています。実際、街の至る所でポーランド・ナンバーの車を見かけます。

反イスラム映画が制作されたり、右寄りに傾いて来ているオランダ社会(というよりヨーロッパ諸国全体)ですが、現状、景気が上昇を続けているので、彼らのような中欧からの出稼ぎ労働者は問題になってませんが、景気が下降に転じた時にどうなるかなあと、ちょっと心配になります。
今日はトラックに乗って、梱包した菊をアールスメール市場まで運びます。

以前、仲卸業者で研修した時にはオークション・クロックの中に入りましたが、
仲卸業者に同行
今日は何が見られるやら。

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今朝刈り取って梱包を終えた菊をトラックに積みます。
お昼にアールスメール市場に運ばれた菊は、市場の中にある保冷室で1晩保管され、明日の朝競りにかけられます。競り落とされた菊は、卸売業者によって、明日の午後には(オランダの)お花屋さんまで届けられます。

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これが梱包明細書です。

「31箱、80本/1箱、75cm、85g/1本、2-3つの花芽/1本、品質:A1、害虫無し」

なんてことが書いてあります。

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トラックのコンテナの中の気温は、電子サーモスタットで管理されており、8度になるように設定されています。写真を撮っていたら、ちょうどクーラーが動き出しました。

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アールスメール市場到着です。
見学者入り口のある正面のちょうど裏側。トラックばっかりです。
トラックが荷揚げ/荷下ろし用のドックに接続されている様は、なんだか産卵中の動物みたいです(そんなことないか)。

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トラックをドックに接続し、菊を保冷室まで運びます。
見学で見られる集積所も広いのですが、生産者・仲卸業者用の集積所も広大です。

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ドックを建物の内側からみたところ。
仲卸業者が、今日競り落とした花をトラックに詰め込んでいます。

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市場の裏側、道を挟んだところに、トローリー、バケット、乾式段ボールの供給所があります。これまた、広大なスペースにトローリーが保管されています。屋外に置いておいて、アルミ合金製のトローリーはさびないのかな。

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これが乾式段ボールの供給所です。めったに見られない所ですね。
段ボールは1箱3.15ユーロ。市場に持ち帰れば保証料の3ユーロが戻って来ます。

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トローリー1台の年間レンタル料は180ユーロ。全てのトローリーは市場が一括管理しており、いつでも利用/返却が可能です。

写真は、借り主を特定するための装置「slot plaat」を取り付けているところです。

因みにオランダの2大花卉市場である、アールスメール市場とナールドワイク市場。
今年の1月1日から同じ会社になりましたが、いまだに異なる仕様のトローリーを使用しており、両市場で取引を行っている生産者・卸売業者にとって悩みのタネのようですね。
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